スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

こうして今日は課金をしないですんだのだったまる

今日は祖母の誕生日らしい。

お誕生日おめでとうと言うように親に言われ
なんとなく抵抗があったもののしぶしぶ言いにいった。

祖母は俺のことを見て微笑んだ。

あまり言いなれていないからか
俺は誕生日おめでとうではなく、ただ「おめでとう」とだけたどたどしく言った。

祖母は俺の右手を握り「ありがとう」という。

俺は祖母の手のぬくもりに、はっとした。

俺が小学生のとき
祖母は軽い脳梗塞で倒れた。

そのとき、祖母は病院に入院したのだが
祖母は奥手な性格で誰かに助けを呼ぶよりも抱え込む性質で。

その性格がわざわいしてか
入院中、脳梗塞の後遺症で動けない祖母は

トイレまでいくことができず
しかし、看護師の手を煩わせるのも気兼ねして

我慢をかさねた結果、何度かもらしたことがあった。

そういった折
俺は祖母の見舞いにいったことがあったのだが

部屋にたちこめる悪臭に小学生の俺は
祖母の気持ちを考えることもできず顔をしかめていた記憶がある。

それ以来しばらく
俺はおばあちゃんは、ばっちぃんだ。みたいな印象を持ったままだった気がする。

だから、俺は祖母と触れ合ったことがなかった。

そんな中、今俺は祖母と手を握っている。

俺は祖母の手を握り返し
俺の手よりはるかに温かいその手に

涙がでそうになった。

この手を離してはいけないと思った。

そこに嫌悪感はなく、
俺は今までなにを避けてきたのかと自分を嫌悪した。

しばらく手をつないだまま時間が流れた。

こんなに近くで祖母の顔を見たのは今日がはじめてだった。
まじまじと見る祖母の顔は俺の記憶とは少し違っていて

今までなにを見てきたのかとさえ思う。

祖母ははにかんだように微笑んでいるようで、また困っているようでもあった。

こんなに長い時間
俺といることが今までなかったので

どんな話をしていいのかわからない、そう感じているのだろう。

気まずいのだけれど、嫌ではない。
どこか温かい時間が流れていく。

そういえば、祖母は幸せだったんだろうか。

以前、祖父と祖母が一緒にいたとき祖父はこういっていた。
「ばあさんと一緒になって、もう何十年になるけれど。向こうから好きだといわれたことがない」と。

祖母は控えめな人なので
おそらく思っていても口にしないことも多いだろう。

でも、もし祖母が自分の人生に満足していなかったら。
祖父はどちらかというと亭主関白なところがあるから…

なにか思うところがあっても、
口にだすのがためらわれただけだったとしたら。

そう思うとやりきれない気がした。

そんなことを考えながら
俺がじっと祖母の隣で黙っていると

「いい孫がいて私は幸せものだよ」

と祖母が言った。

俺は祖母の照れたような顔を見て、
泣き笑いしそうになる目に力をこめ、なんとか涙をおさえた。

俺なんて何もしてあげられてないのに。

今日もAIKA課金しようかな?
なんて馬鹿なこと考えてたくらいなのに。

そんな俺でも
いい孫だと思って幸せだと感じてもらえるのか?

祖母がいった言葉は
ほかになにをいっていいかわからずに

ただ間をうめるために放った言葉だったかもしれない。

でも、そうやって選んだ言葉がそれだったことに俺は胸が熱くなった。

それからしばらく俺は祖母のとなりにいた。
特になにか話すわけでもなかったけれど、そこにいるべきだと思った。

幸せは些細なことで生まれるものなのかもしれない。

でも、その些細なことに気づくのは難しいし
意図してそれを行うことはさらに困難なことだろう。

祖母は終始なにを話していいかわからないふうだったけれど
困り果てた祖母は机の上にあるミカンを見つけ、ミカンでも食べないか俺にきいた。

俺は日ごろ、果物を一切食べないが
なぜか祖母にすすめられたミカンを断ることはできなかった。

何年かぶりに食べたミカンは、とても甘くて懐かしい味がした。

コメントの投稿

非公開コメント

照れちゃいますよねw

わたしのお婆ちゃんも数年前に脳梗塞で倒れ、後遺症で半身麻痺になりました。幸い軽かったらしく、リハビリで歩けるようになったんですが、以前よりもベッドで横になっている時間が多くなってしまいました。

脳梗塞になってから多少 記憶があいまいになり、些細なことで家族にあたることもありますが、わたしから見たら昔も今も変わらず、とても優しいお婆ちゃんです。

少しでも運動してほしいので、今の時期は無理ですが、暖かくなったら手をつないで一緒にお散歩に出かけています。

小さい体でいつも頑張ってきたお婆ちゃん。
寂しがりで家に誰かいないと不安になっちゃうお婆ちゃん。

そんなお婆ちゃんが大好きです^^

---------------------------------------
普段からあまり接していないようなので、お婆ちゃんの手を握ったら簡単に折れちゃうくらい脆い感触にビックリされたんじゃないですかw その小さな手で長年わたしたちを支えてきてくれたんですよ。

ちゃんとした介護をするのは大変ですけど、今まで必死になって家族のために働いてきてくれたお婆ちゃんに、少しでも恩返しをする気分で接してあげてください。いつもの優しい くれさんなら簡単ですよね^^

ちなみに、わたしが最初にやったことは くれさんと同じで、ベッドの脇で手をつないぎ1日の出来事をお話して聴いてもらうことでした。

家族や世間の輪の中にいることを実感して欲しかったんですけど、逆にわたしが いっぱいの安心感をもらっちゃいましたw

お勉強や学校のことで忙しいとは思いますけど、ほんの少しの時間をお婆ちゃんのために使ってあげてくださいね。


長文ごめんなさい;;

Re: 照れちゃいますよねw

うちの祖母は介護は必要ないようですが
家からでることがないので、寂しいかもしれません。

一緒にいる時間を大切にしないと、とは思いますがなかなかね…

コメントありです^^
プロフィール

紅澪(くれい)

Author:紅澪(くれい)
国は紫。職はクルセ。
希少種豚ってレギオンで活動中。
だった…今では株中毒です(´・ω・`)

カレンダー
<
>
- - - - - - -
- 1 2 3 4 56
7 8 9 10 11 1213
14 15 16 17 18 1920
21 22 23 24 25 2627
28 29 30 31 - - -

全記事

Designed by 石津 花

最新コメント
カウンター
検索フォーム
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。